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フィリピン大使館、1734年の歴史的なムリーリョ・ベラルデ地図のレプリカを受領

2025年1月8日、ミレーン・J・ガルシア=アルバノ駐日フィリピン大使(右から5人目)は、防衛駐在官ピーター・G・トレンティーノ3世海軍大佐(左から4人目)から、歴史的な1734年製ムリーリョ・ベラルデ地図のレプリカを受け取りました。クリスチャン・L・デ・ヘスス政治経済担当公使(右から4人目)、フィリピン国防省のアリエル・P・グレゴリオ補佐官(左から2人目)ら大使館関係者も参加しました。

2024年1月8日フィリピン国防軍駐在官事務所は、“フィリピン地図の母”とも呼ばれる1734年製ムリーリョ・ベラルデ地図のレプリカを駐日フィリピン大使館に寄贈しました。

ミレーン・J・ガルシア=アルバノ駐日フィリピン大使は、フィリピン国防省・防衛駐在官ピーター・G・トレンティーノ3世海軍大佐から地図を受け取りました。フィリピン海軍気象海洋センターによって複製されたこのレプリカは、フィリピンの地図と海洋遺産を大切に守ることの重要性を強調しています。

1734年にマニラで初めて出版された「フィリピン諸島水路図」は、フィリピンの地図製作者フランシスコ・スアレスが製作し、スペインのイエズス会士ペドロ・ムリーリョ・ベラルデ神父の指導の下、ニコラス・デ・ラ・クルス・バガイが彫りました。この地図はフィリピン群島全体の最初の科学的地図として知られています。

この地図の重要な特徴として、後にバホ・デ・マシンロックまたはスカボロー礁と特定される “パナコット”や、“ロス・バホス・デ・パラグア ”と記されたスプラトリー諸島が含まれています。1734年のムリーリョ・ベラルデ地図は、2013年に国連海洋法条約(UNCLOS)に基づいて構成された仲裁裁判所にフィリピンが提出した270枚の地図のうちの1枚です。この地図は、2016年の南シナ海に関する仲裁裁定で再確認されたフィリピンの海洋権益を立証する上で極めて重要なものです。

テクノロジー起業家であり教育者でもあるメル・ベラスコ・ベラルデは、2014年にロンドンで開催されたサザビーズのオークションで1734年版ムリーリョ・ベラルデ地図の原本を入手しました。その後、彼はこの地図をフィリピン政府に寄贈、2024年12月6日フェルディナンド・R・マルコス・ジュニア大統領がマラカニアン宮殿での贈呈式にて正式に受け取りました。

ガルシア=アルバノ大使は、この地図の永続的な重要性を強調し、「この芸術品は、フィリピンの主権、領土、海洋遺産を守るというフィリピンのコミットメントを象徴しており、平和、安定、国際法の尊重を促進するというフィリピンと日本の共通の価値観と一致している」と述べました。