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フィリピン大使、群馬での講演にて 価値観の共有とグローバル・シチズンシップを提唱

6月24日、群馬県立女子大学で開催された大使リレー講義
「グローバル・シチズンシップ‐大使リレー講座」において、
ミレーン・J・ガルシア=アルバノ大使が
「世界の中のフィリピン:価値観、アイデンティティ、平和のための外交」
と題した講演を行いました。

2025年6月26日東京-ミレーン・ガルシア=アルバノ駐日フィリピン大使は群馬県を訪れ、五井平和財団と群馬県立女子大学(GPWU)が共催する 「グローバル・シチズンシップ‐大使リレー講座」にて基調講演をしました。「世界の中のフィリピン: 価値観、アイデンティティ、平和のための外交」と題された講演は、フィリピンと日本の対話、文化理解、人と人とのつながりを促進することに焦点を当てました。

ガルシア=アルバノ大使は、GPWUの国際コミュニケーション・プログラムの学生と教職員を前に、カプワ(共有されたアイデンティティ)やバヤニハン(共同体の団結)といったフィリピンの文化的価値観を踏まえながら、人間性の共有と世界的責任というテーマで講演を行いました。大使は、外交と平和構築における共感、包括的リーダーシップ、異文化間コミュニケーションの重要性を強調しました。

「平和とは、単に争いがないことではなく、正義があり、包摂があり、持続可能な発展があることです。」と大使は述べました。「国際コミュニケーションの学生である皆さんは、皆さんの世代を特徴づける会話やつながりを形成するユニークな立場にあります。あなた方の声、アイデア、行動は重要であり、橋渡し、より深い理解の促進、共感を伴った指導のために、それらを活用してほしいと思います。」

フィリピンと文化についてもっと知りたいと興味を示した7名の群馬県立女子大学の学生

また大使は、女性首席交渉官が署名した唯一の和平合意であるバンサモロに関する画期的な包括協定に触れながら、「女性、平和、安全保障」といったアジェンダに対するフィリピンのコミットメントも強調しました。また、包括的で強靭な社会を構築する上で、女性と若者は極めて重要な役割を担っていると述べました。

このセッションでは学生との活発な質疑応答が行われ、フィリピンやフィリピンと日本の関係についてのビデオプレゼンテーションも行われました。講義の最後には、大阪で開催中の万博のフィリピン・パビリオンの映像が上映されました。

五井平和財団は、2005年より群馬県立女子大学国際コミュニケーション学部と共催で「グローバル・シチズンシップ‐大使リレー講座」を開催しています。今年で20回目を迎えます。

ミレーン・J・ガルシア=アルバノ大使は、リレー講義を通じてフィリピンとフィリピンと日本の関係について学生に伝える機会を与えてくださった群馬県立女子大学の塩澤寛樹学長に感謝の意を表しました。

この講義に先立ち、ガルシア・アルバノ大使は高崎市のサンヴァーテックス社を訪問し、フィリピン人労働者や小川典子社長を含む同社関係者と面会しました。ガルシア=アルバノ大使は、同社がフィリピン人の才能を支援し、両国の経済交流に貢献していることを称賛しました。

ミレーン・J・ガルシア=アルバノ大使(左から6人目)とサンヴァーテックス社小川典子社長(左から5人目)、サンヴァーテックス社で技術者として働くフィリピン人3名、サンヴァーテックス社幹部、
大使館関係者。

また大使は、大塚康裕群馬県副知事を表敬訪問し、観光、教育、労働力開発、フィリピン人と日本のコミュニティ双方に利益をもたらす地域パートナーシップなどの協力分野について話し合いました。高崎市とフィリピンのムンティンルパ市の姉妹都市関係が例にあげられました。

2025年6月24日、群馬県を訪問中のミレーン・J・ガルシア=アルバノ大使と大塚康裕群馬県副知事

訪問の締めくくりとして、大使は群馬県内のフィリピン人コミュニティーのリーダーたちと会談し、在外フィリピン人の福祉を促進し、フィリピンおよび日本の受け入れコミュニティーの双方とのつながりを強化するための大使館の取り組みを再確認しました。

群馬県には推定で9395人のフィリピン人が暮らしています。

ミレーン・J・ガルシア=アルバノ大使と群馬県内のフィリピン人コミュニティーのリーダーたち

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